「若草物語―恋する姉妹と恋せぬ私―」は、もっといろんな事ができたんじゃないかと期待してしまい、ちょっと残念感のあるドラマでした
2024年10月～12月期
「若草物語」という題名と4人の個性的な姉妹の登場に序盤は期待が高まって始まりました
…が、四姉妹にそれぞれいろんな事が起こるのですが、どうも全ての描写や掘り進め方、掘り進める深さが中途半端で思い入れ、共感することが間に合わず、表層で進んで行く感覚で入り込めませんでした
突然居なくなった長濱ねるさんが演じた町田衿の失踪にとんでもないことが起こっていると期待がどんどん大きくなり、ストーリー上でも引っ張るだけ引っ張りましたが、意外と種明かしもサラッとして、その後のフォローもほとんどなく最終回でのハッピーエンドでした…
…その他にもモラハラ彼氏や沼る冷たい片想いなど些細ないろんな事でも良いのですが、もう少ししっかりと観手が見守る時間が欲しかったです
それでも町田恵を演じた仁村紗和さんは大きくも小さくも揺れ動く恵の感情の起伏をしっかりと言葉以上に演技で表現されていて、四姉妹の中で実は一番思い入れができたのが恵かもしれません
ただ堀田真由さんが演じた主人公である町田涼の自分の正義を曲げないキャラクターがちょっと常識線を外れるだけでなく、怒りのスイッチに触れる感覚があってどうしても共感出来ずドラマに入り込めなかった大きな要因の一つになっていました
題名を「若草物語」とすることにも疑問が残りましたし、なにより最終回で涼が書いたスペシャルドラマの脚本がこのドラマをなぞった内容だったことになにより興醒めし、一気に面白くないドラマに評価を下げたように思います
そこは全く内容の違う、真逆的な「若草物語」をドラマの中で涼に書いて欲しかったです
「観手」：ドラマを創る・作成する人の「創り手」という言葉に対して、それを観る・鑑賞する人を差す言葉として使っています
No responses yet