「unknown」は、良く考えられた不思議なドラマでした
2023年4月~6月期
高畑充希さんが演じた闇原こころが主人公でありながら吸血鬼という設定をしかけたところで、かなりの覚悟が必要になってくると思います
ストーリーも1話1話が進む中で創り挙げられたというより、最終話から逆算して緻密に作成された印象を持ちました
なにより高畑充希さんのシリアスとコメディの切り替えの演技を感じさせない演技と、朝田虎松を演じた田中圭さんの存在感が吸血鬼という世界に観手を無理なく招き入れてくれました
そして「unknown」の存在である吸血鬼でほのぼのとした恋愛ストーリーが始まるかと思えば、しっかりとしたサスペンスが始まり、人間が吸血鬼を襲うという逆構図を仕掛けてきたのも良い裏切りでした
その他、ドラマという広場に散りばめられた「unknown」の数々に人として、観手として気づけるか、気づいたときにどう捉えるかを試されている裾野が広く深いドラマとも感じました ただ井浦新さんが演じた一条彪牙の謎を残したのが連ドラ完結派としては残念でしたが、これも「unknown」っていうことなんでしょうか…?
そして世々塚幸雄を演じた小手伸也さん、五十嵐まつりを演じたファーストサマーウイカさん、闇原伊織を演じた麻生久美子さんが、シリアスとコメディを行き来するこのドラマの良いアクセントと輪郭を際立たせていました
そして最終話の「一ヶ月前」は、この数々の「unknown」に気づかなければ、触れなければこの余興が現実になりハッピーなエンディングだったというやはり陰性に捉えるんでしょうか…
余韻の残る不思議なドラマでした
「観手」:ドラマを創る・作成する人の「創り手」という言葉に対して、それを観る・鑑賞する人を差す言葉として使っています
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