「silent」は、新しい風潮を感じさせるドラマだったとは思いますが…
                       2022年10月~12月期

「silent」という題名通り、余計な台詞、音、音楽を排除した静かなドラマで、大袈裟なイベントもクライマックスも敢えて抑えて創られているようにみえました

ただ一つ、導入の大事な部分に引っ掛かってしまい、このドラマに感情移入出来ませんでした

それは目黒連さんが演じた佐倉想が、川口春奈さんが演じた青羽紬と8年ぶりに会った時に発語しなかったことです
後天性の難聴であれば、しかも高校を卒業してからであれば言葉は話せるはずでネットでも一時疑問の声が挙がっていました

その理由として、ストーリーが進んで行った段階で家族の前以外では発語しないこと、さらに発語することで様々な理由でより哀しみがより深くなることなどとしていました

ただそうだとしても高校生の時に付き合っている真っ最中に何も告げずに紬の前から一方的に姿を消して、8年ぶりに再会したとき、一方的に通じるはずもないのに手話で想が紬に想いを告げるのはさすがに不自然ではないですか?

偶然に再会してしまい、合い対する決断をしたのであれば、最初の最初は出来る限り分かる手段を使って相手に理由や想いを伝える努力をすべきで、発生発語することが自然であって、あの一連の一方的な手話の必要性が感じられませんでした
「実は高校を卒業する頃から徐々に耳が聞こえなくなる病気で今はほとんど聞こえないんだ…だから黙って連絡を絶った・・・」と伝えるだけです

根底にある発語しない理由が、8年ぶりの再会でも発語しないことに、どんな意味を持たせるのかの答え合わせに期待をしていたのですが、はっきりした理由は伝わってきませんでした

そうなると本当にひねくれた見方、穿った見方をすれば…
想は悲劇のヒーローになりたいのか?と感じてしまいました
想には、もっと耳が聞こえなくなった自分に寄り添って欲しかったと感じてしまいました

さらに想と紬、鈴鹿央士さんが演じた戸川湊斗との三角関係にはさすがにその三角が歪みすぎではないでしょうか…?
なぜ湊斗がそこまで紬に想いを寄せるのかに共感が見つけられませんでした

ちょっと斜めに、ひねくれて見過ぎでしょうか…💦

それでもこのドラマでとにかく秀逸だったのは、桃野奈々を演じた夏帆さんです
圧巻の演技、表現力でした
発語を一切しない役どころでありましたが、聾唖者の喜怒哀楽、ズルイところ、カッコ悪いところ、カッコいいところ、聾唖者だから見える景色、感じる世界を繊細に、明確に表現していました 圧倒されました

夏帆さんの演技は観る価値のあるドラマでした

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むろ さん
プロフィール

「ダンス」と「s**t kingz」と「iri」と「連ドラ」好きの「言葉の力」を信じる踊る博士(Dancing Phd.)のブログ集です

主に「連ドラ鑑賞文」を1クール(3ヶ月)毎に書いていきます
その他にも長文でTwitterに書ききれないことも書いていきます