「全領域異常解決室」は、地上波連ドラの底力を証明してくれる今期一の秀作でした
2024年10月~12月期
完全オリジナル脚本にしてこの魅力的なドラマへの仕上げは久し振りに次の展開が楽しみになり、次週テレビの前に座るのが楽しみになるドラマでした
序盤は超常現象と言われる事件が実は理論に裏付けられた犯罪であったという、ありきたりの謎解きドラマだと思ってしまい、ゲンナリとガッカリしていました
…が!神の存在、しかも万神が何年も、何千年も前から転生を繰り返し人間の世界に溶け込んでいて、その神々の反乱という圧倒的な設定と世界観は圧巻です
しかもその一見難解になりそうなストーリーを何の違和感もなく、敷居の高さも感じさせず、むしろ「待ってました!」と観手を共感させ、喜ばす展開はプロの作品でした
その神々の世界に違和感なく観手を誘ってくれたのは先ずは興玉雅を演じた藤原竜也さんです
叫んだりいきったりするような大袈裟な演技ではなく静かに正に神のように静かに説得力のある演技に圧倒されました
興玉の「私が神です」は藤原竜也さんにしか言えない、似合わないセリフですし、その瞬間にこのドラマが完成され、秀逸な作品に仕上がったと思います
さらに雨野小夢を演じた広瀬アリスさんも本当に芸達者な俳優さんです
飼い犬のような人なつこさやそこからの戸惑い振り回される役柄は秀逸ですし、そこから「私も神なんですね」からの雨野小夢が神に変わった瞬間に広瀬アリスさんも激変しました
その演技の振り幅は圧倒でした
ストーリーも素人の観手として頷けてしまい、そこから来るか~と納得と驚きを持って毎週の期待が半端ないドラマでした
なにより作品として「脚本・演者・演出」が見事に一致した今クール一の傑作でした
久し振りに必ず続編を観たくなる作品でした
「観手」:ドラマを創る・作成する人の「創り手」という言葉に対して、それを観る・鑑賞する人を差す言葉として使っています
No responses yet