「アンチヒーロー」は、もう案の定、ちゃんとしたダークなエンタメに仕上がっていました
                                      2024年4月~6月期

 第一話で殺人犯である岩田剛典さんが演じた緋山啓太を無罪にしたことに「許せない感」が強く、ウンザリ感も出てしまい少し興醒めしていました
 結局は伏線として回収されるのですが、伏線として回収したとしても、殺人犯と分かっていて無罪にすることを正当化されてはいませんでしたけど…

 それでも少なくても全10話を通して決して退屈もしなければ、飽きることもなく観られたのはさすがのエンターテイメント作品なんだと思います

 題名に「アンチ」が付いているので、なかなか明るいドラマにはなりにくいとは思いますが、もう少し観手がホッと出来るオアシス的な設定の場面が欲しかったかもしれません…

 長谷川博己さんが演じた明墨正樹は演じるのが難しそうな人物なんだと思いますが、その明墨を長谷川博己さんが恐らく探りつつも正解に辿り着いていたんじゃないでしょうか!?

 倉田功を演じた藤木直人さんも過去の過ちに苦悩する警察官としての人生をしっかりと滲み出して観手に説得力を与えてくれていました

 ただ…伊達原泰輔を演じた野村萬斎さんがちょっとミスキャストだったかも…しれません…
 ラスボス感を出せばだすほど「狂言師」感が前面に出てきてしまい、怪演と言うより普通に狂言師になっていくところがドラマとしては違和感を否めませんでした

 それでもこのドラマは不思議なドラマで、どの誰の役や俳優さんがこのドラマのキーポイント、肝になっているというより、それぞれの俳優さんが大きくでも、少しずつでもドラマに影響を与えて完成された作品に仕上げているようでした

 誰かに偏ることがないため、ダークサイドなりにしっかりと観ることが出来るドラマになっていたんだと思います

「観手」:ドラマを創る・作成する人の「創り手」という言葉に対して、それを観る・鑑賞する人を差す言葉として使っています

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むろ さん
プロフィール

「ダンス」と「s**t kingz」と「iri」と「連ドラ」好きの「言葉の力」を信じる踊る博士(Dancing Phd.)のブログ集です

主に「連ドラ鑑賞文」を1クール(3ヶ月)毎に書いていきます
その他にも長文でTwitterに書ききれないことも書いていきます