「ミス・ターゲット」は、ちゃんと楽しませるツボを突いたドラマでした
2024年4月~6月期
結婚詐欺師という犯罪をどう扱うかを注視していましたが、しっかりと向き合い逃げることなく、服役もさせて情状酌量の余地を最小限していたことが潔かったです
人の愛情を使って人を騙す結婚詐欺師を使って本当の嘘のない愛を浮き彫りにしていく様も心地よく観られました
このドラマを良作にしているのは、なんと言っても朝倉すみれを演じた松本まりかさんです
松本まりかさんへの当て振りかと思うようなすみれの人となりで、もうすみれの全てが松本まりかさんでした
本当は芯の部分にもの凄い可愛さを持っているすみれが、詐欺師という仮面を被ることで不遇な人生を乗り越えてきたことを体現、表現する実力は圧巻でした
ちなみに稲垣家(稲垣謙を演じた川西賢志郎さん、歩美を演じた小慎まこさん、由衣を演じた田中真琴さん)は、何気なく大好きな雰囲気の設定で、陰のイメージを持つ犯罪を扱うドラマの中で、掛け値なしの陽の部分を担った家族でオアシスとして楽しめました
全9話という長尺のエンタメの中に、しっかりと観手を退屈させないイベントや展開を盛り込み、それに大小、高低のアクセントを付けることで、気持ちの良い配慮の効いたストーリーに仕上がっていたと思います
「観手」:ドラマを創る・作成する人の「創り手」という言葉に対して、それを観る・鑑賞する人を差す言葉として使っています
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