「うちの弁護士は手がかかる」は、ワクワクする新しいバディドラマの快心作でした
2023年10月～12月期
観手を楽しませるための仕掛け、準備に隙のないドラマでした
まんまとその仕掛けに乗っけられてワクワクしながら楽しんでしまいました
まあ…このドラマはなんといっても先ずは蔵前勉を演じたムロツヨシさんに尽きます
蔵前本人としての幸福や挫折、成長、共感を生き生きと演じていましたので、観手としては蔵前に完全に飲み込まれていました
さらに蔵前本人だけでなく、平手友梨奈さんが演じた天野杏、戸田恵子さんが演じた香澄今日子、吉瀬美智子さんが演じた笠原梨乃を始めとして「香澄法律事務所」の面々との関係性、立ち位置、言動に至るまで絶妙な距離感を持ってしっかりと演じられていました
真骨頂とはこのことだと思います
さらに平手友梨奈さんも今までの作品の中でも正に嵌り役だったように感じました
人付き合いが悪い敏腕弁護士という設定は数多あったと思いますが、その中でも少し異質で、我が儘という一点読みからの人見知り、人好き、揺るぎない「愛」をちゃんと持っている天野杏を綺麗に演じて観手に届けてくれました
１話１話のストーリーもしっかりと創られていて、全話を通しての杏が抱える「闇」の部分も第一話からしっかりと散りばめられて、最終話に向けての集められていく感じも心地よかったです
全話に散りばめられる懐かしいドラマへのオマージュもちょっと食傷気味になりそうでしたが、蔵前以外の出演者は特に興味がなくリアクション無しというところが、消化不良にならなかった理由だと思います
完全に続編が観たいですし、シリーズ化をして欲しい作品でした
「観手」：ドラマを創る・作成する人の「創り手」という言葉に対して、それを観る・鑑賞する人を差す言葉として使っています
No responses yet